MADDENING NOISE Memorandum
戦国無双&OROCHI中心二次創作文垂れ流し人の雑記帳
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コタ半
耽美を目指して、死亡 orz
どこまでいっても、不毛な愛。
乙女半蔵、乙女風魔、こ、これは、百合?
耽美を目指して、死亡 orz
どこまでいっても、不毛な愛。
乙女半蔵、乙女風魔、こ、これは、百合?
天守にいついた魔に、強引に身体を開かれてより、幾月が過ぎたか。
最早、徳川にこれに対抗する術もなく、したが結果は此方の利ゆえに、己の仕事の大半は、もっぱらこれの夜の世話となって、久しい。
まさかこの歳にもなって、陰間の真似ごとをさせられると思いもせず、屈辱なれど主の命ならば否はない。
大人しくされるがままになっておっても、いっかなこれは己に飽きる気配もなく、日毎夜毎この身体を求めてくる。
初めのころは、ひどくされるゆえ、まだ耐えられたのに、ここのところの妙な優しさ――に、ほだされたわけではあるまいが――。
---
昨夜も執拗に求められ、ひとしきり女のように啼いた。
すでに恥もはじけ飛び、また、風魔の手管の巧みさに翻弄もされ、声を上げるも苦ではない。
とはいえ、陽の光に目覚め本来の己に立ち戻れば、いつも、過ぎた夜を思い暗く頭を振る。
閨のぬるいまどろみの中で、なんとか服部半蔵という形を取り繕い終った頃、いつも己の背を抱える風魔の温かみがない事に気付いた。
別に、それを寂しく思ったわけではないが、不思議には思い、むっくりと体を起こす。
天守の暗い闇の中、明かり取りより差し込む朝の光の中で、窓の縁に頬づえついて、風魔はぼんやりとまどろんでいた。
編み上げた髪はゆるく降ろされ、人外の紅毛が滝のように頭部から床に流れ落ちていた。
青白い肌も隈取りも、見れば見るほど薄気味悪く、だが、陽にあたるそれは、青みが少しとれて存外、見目の悪い事もない。
いや、まじまじと朝日の中の風魔をみれば、心の底ではそれを美しいと思うておる己に、どうあがいても嘘は付けぬとわかっていた。
昨夜、此奴に無理やり飲まされた媚薬入りの酒のせいか、どこか頭が茫とぼやける気がしつつ、のそり、と閨から起き出した。
寝衣の前がはだけたままなのも気にせずに、そろり、とまどろむ異人に近づく。
起きておらぬはずはなかろうに、唇の端に笑みを浮かべて、寝た振りを続ける青白い顔に、そっと唇を寄せた。
瞼に、鼻筋に、頬に、唇に――己の乾いた唇をあてながら、ほぅ、と、漏れ出るため息。
想いのほとばしるを止められず、そのまま紅毛流れ出る頭を抱えて、強く、風魔の唇を吸う。
とん、と胸を押され、唇は離れた。
透き通るような蒼い眼が己を見つめている。
不思議そうに、怯えたように――。
「ならぬ、か」
己の声とも思えぬほどに、切羽詰まっていた。
「ならぬ、」
風魔の声は憎たらしい程にいつもの、まま。
焦燥に駆られ、再び紅毛を掻き抱く。
風魔の手が、そろりと動き、己の背を強く抱いた。
息が速まるのを感じ、苦しく思う。
喘ぐように風魔の耳に唇をよせ、耳朶を舌でまさぐりながら、また問うた。
「ならぬ、か」
後は言葉にならぬ、しては、ならぬ。
「ならぬ、」
風魔の声は少し、震えていたように思う。
苦しむのは、うぬだ――胸の内に言葉にならぬ風魔の声が響く。
わかっておる、わかっておるそのような事――なれど、身体のみならず、この心まで開いたのは貴様だというに――。
「うぬから何もかも奪ったは我ぞ。憎め、恨め、そうして、溺れよ、我の与うる快楽に」
そのまま二人、板間に転がり、どちらからでもなく、同時に互いの口を吸う。
深く舌を絡めながら、それでも己は問わずにはいられなかった。
――ならぬ、か、焦がれては――
――ならぬ、――
言外の想いは、語られる事はなく、口づけのさなか、瞼から溢れ出る涙――。
苦しい、苦しいと心は悲鳴を上げている。
敵に焦がれた己を滅せと、叫びを上げて荒れ狂っている。
――嗚呼、涙が止まらぬ――
縋るように視線を上げれば、己を見つめる風魔の瞳からも、ぱたぱたと涙がこぼれ落ちていて、己の頬伝う半分は、此奴のそれであったのか――と。
後はもう何も考えず、ただむさぼるように互いの体を求め合ったのだった。
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⇒end
最早、徳川にこれに対抗する術もなく、したが結果は此方の利ゆえに、己の仕事の大半は、もっぱらこれの夜の世話となって、久しい。
まさかこの歳にもなって、陰間の真似ごとをさせられると思いもせず、屈辱なれど主の命ならば否はない。
大人しくされるがままになっておっても、いっかなこれは己に飽きる気配もなく、日毎夜毎この身体を求めてくる。
初めのころは、ひどくされるゆえ、まだ耐えられたのに、ここのところの妙な優しさ――に、ほだされたわけではあるまいが――。
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昨夜も執拗に求められ、ひとしきり女のように啼いた。
すでに恥もはじけ飛び、また、風魔の手管の巧みさに翻弄もされ、声を上げるも苦ではない。
とはいえ、陽の光に目覚め本来の己に立ち戻れば、いつも、過ぎた夜を思い暗く頭を振る。
閨のぬるいまどろみの中で、なんとか服部半蔵という形を取り繕い終った頃、いつも己の背を抱える風魔の温かみがない事に気付いた。
別に、それを寂しく思ったわけではないが、不思議には思い、むっくりと体を起こす。
天守の暗い闇の中、明かり取りより差し込む朝の光の中で、窓の縁に頬づえついて、風魔はぼんやりとまどろんでいた。
編み上げた髪はゆるく降ろされ、人外の紅毛が滝のように頭部から床に流れ落ちていた。
青白い肌も隈取りも、見れば見るほど薄気味悪く、だが、陽にあたるそれは、青みが少しとれて存外、見目の悪い事もない。
いや、まじまじと朝日の中の風魔をみれば、心の底ではそれを美しいと思うておる己に、どうあがいても嘘は付けぬとわかっていた。
昨夜、此奴に無理やり飲まされた媚薬入りの酒のせいか、どこか頭が茫とぼやける気がしつつ、のそり、と閨から起き出した。
寝衣の前がはだけたままなのも気にせずに、そろり、とまどろむ異人に近づく。
起きておらぬはずはなかろうに、唇の端に笑みを浮かべて、寝た振りを続ける青白い顔に、そっと唇を寄せた。
瞼に、鼻筋に、頬に、唇に――己の乾いた唇をあてながら、ほぅ、と、漏れ出るため息。
想いのほとばしるを止められず、そのまま紅毛流れ出る頭を抱えて、強く、風魔の唇を吸う。
とん、と胸を押され、唇は離れた。
透き通るような蒼い眼が己を見つめている。
不思議そうに、怯えたように――。
「ならぬ、か」
己の声とも思えぬほどに、切羽詰まっていた。
「ならぬ、」
風魔の声は憎たらしい程にいつもの、まま。
焦燥に駆られ、再び紅毛を掻き抱く。
風魔の手が、そろりと動き、己の背を強く抱いた。
息が速まるのを感じ、苦しく思う。
喘ぐように風魔の耳に唇をよせ、耳朶を舌でまさぐりながら、また問うた。
「ならぬ、か」
後は言葉にならぬ、しては、ならぬ。
「ならぬ、」
風魔の声は少し、震えていたように思う。
苦しむのは、うぬだ――胸の内に言葉にならぬ風魔の声が響く。
わかっておる、わかっておるそのような事――なれど、身体のみならず、この心まで開いたのは貴様だというに――。
「うぬから何もかも奪ったは我ぞ。憎め、恨め、そうして、溺れよ、我の与うる快楽に」
そのまま二人、板間に転がり、どちらからでもなく、同時に互いの口を吸う。
深く舌を絡めながら、それでも己は問わずにはいられなかった。
――ならぬ、か、焦がれては――
――ならぬ、――
言外の想いは、語られる事はなく、口づけのさなか、瞼から溢れ出る涙――。
苦しい、苦しいと心は悲鳴を上げている。
敵に焦がれた己を滅せと、叫びを上げて荒れ狂っている。
――嗚呼、涙が止まらぬ――
縋るように視線を上げれば、己を見つめる風魔の瞳からも、ぱたぱたと涙がこぼれ落ちていて、己の頬伝う半分は、此奴のそれであったのか――と。
後はもう何も考えず、ただむさぼるように互いの体を求め合ったのだった。
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