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MADDENING NOISE Memorandum
戦国無双&OROCHI中心二次創作文垂れ流し人の雑記帳
2025/01
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以下意味不明SSS
えーと、とりあえず風魔に付け入る敬語半蔵(←)決して純愛ではない。
そんな感じのものですw
 

-----
闇の誘い
-----

「お寂しいのか」

 無礼な声は背後の闇から聞こえた。 風魔は野太い腕を殺意を込めて後方に振る。
 惨、
 空を斬り裂く音だけが空しく響き、闇は風魔から少しだけ距離を取ってまだ其処に在った。

「去ね、影よ」

 青白い喉が微かに震え、薄紅の色を湛える唇がゆるりと動く。 言の葉は闇をゆらりと揺らしたが、返って来たのは冷笑だった。

「貴方は足らぬ、それがお辛いか」
「うぬの云う意味が判らぬな」
「足らぬはお寂しいか」
「興醒めだ、黙れ影」
「足らぬ事から目を逸らされる、か」

 風魔の青白い腕が震えている。 逞しい筋を伝って赤黒い血が滴り落ちる。
 ぽたり、ぽたりと床を鳴らすその雫は、風魔の足元に転がる骸から広がるそれと混ざり同化し、風魔の足をも血で汚す。
 く、く、く、闇が笑った。 その声は深く静かに風魔の内部に沈澱していく。

「足るも足らぬも、我は混沌、戦場を吹きすさぶ禍津風」
「欺瞞」
「なに」
「貴方はただの人に過ぎませぬ」
「うぬはっ」
「何をどう足掻こうが、貴方は所詮、人」
「黙れ」

 黙れ黙れと子供の様に腕を振り回す風魔の腕の僅かばかり先を、闇は焦らす様に移動し、不意にその姿を広げると包み込むように風魔に圧し掛かった。

「はんぞぅっ!」

 不意を突かれ、おのれが屠った骸の横に倒れ込んだ風魔の上で、闇色の男が琥珀の瞳をきらめかせ見降ろしていた。

「少し、黙られるがよろしかろう」

 云うなり口布を下げ、眼下の青白い唇を薄いおのれのそれで塞ぐ。 叩きつける筈の言葉は全て闇の唇の奥に吸い取られ、風魔は眉根をしかめて閉じた瞼から一筋の温い水をこぼした。

「貴方を裏切った者の事などお忘れなされ」
「はん、ぞぅ」
「拙者が在る。 貴方のお傍には必ず拙者がおりまする」
「は、ん、」
「人である貴方に必ず永久に添い遂げましょう」
「あるじ、は」
「主の主は貴方であれば」
「まことに」
「必ず、この愚かな骸の様にはなりますまい。 貴方の足らずをこの影が埋めて差し上げる」
「半蔵――」

 伸ばされた青白い上肢は闇の腕(かいな)に包まれて、風魔の躯は次第に闇に侵され包まれ漆黒のそれに溶け消えて行く。
 後に残されたのは、まだ血を流し続ける最早名すら忘れられた裏切り者の骸と、最後に聞えた闇の奥よりの小さな嘲笑だけであった。

-----
⇒end

風魔の信頼する部下が裏切って、それを殺した後の風魔の心の隙間につけ込む半蔵ってのはどうでしょうとか思ったんですが、実は当然その部下が裏切ったのも半蔵の策略だったりしたら良いよねーという、そんな妄想でした^^

  
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