忍者ブログ
MADDENING NOISE Memorandum
戦国無双&OROCHI中心二次創作文垂れ流し人の雑記帳
2025/01
< 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >
カテゴリー
拍手御礼(157)| 半コタ半(SSS)(28)| くの受(SSS)(3)| ねね受(SSS)(16)| その他(SSS)(12)| 妄想・雑記(286)| 頂き物(24)| 絵付き(19)| バトン(18)| お祝絵(2)| その他(8)| 絵チャ(9)|

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

web拍手

 

思いついたので、以下にSSS

半コタ、久し振りに^^

ホント短い。

そして甘い←ここが一番びっくりする処Σ(゜o゜;)


 

----------
おねだり
----------


 半蔵は黙々と書面をしたためていた。
 きちんと正坐したその膝元に青白い手が伸びて、半蔵の膝がしらを鋭い爪が、つぅと撫ぜる。
 ぱし、と音がしたのは、半蔵がその手を払ったせいだ。
 不満気な鼻息は彼の腰のあたりから洩らされた。

「もう花は散ったであろうか」

 板間に寝そべる風魔が呟く。
 だが返事はなく、灯火の芯が燃える音だけが、かすかに聞える。
 或いは行灯の芯が油皿から油を吸う音すら聞こえるかもしれない程の、沈黙。

「……花の散る音が聞こえる」

 風魔の言葉は勿論比喩。
 いかに忍の者とはいえ、障子で締め切った室の中からそんなもの聞こえはしない。

「今年の花は随分と長持ちであったらしい」

 まだ花見に間に合うかもしれぬなぁと風魔は続けた。
 障子を照らす月明かりに青白い手をすかして、小さく笑う。
 随分と退屈そうな笑い声だ。

「だがそれも……」

 障子にかざした手の指が親指から順番に一つまた一つ折られて、

「あと一日ももつまい、な」

 最後に残った小指が一本。 
 筋張った浅黒い手が不意に伸びて、その小指を掴んだ。

「風魔、」

 正坐を崩さぬまま、いつの間にやら筆を置き、体をねじって風魔を見下ろす半蔵の顔は呆れた様な笑みを浮かべていた。

「なんだ」
「待てというのがわからぬか」
「であるから待っておろうが」

 おのれに倍する風魔の手を開かせ、小さな浅黒い手と大きな青白い手の十指がゆるゆると絡む。

「ふうま、」
「なんだ」

 半蔵の声に微かに楽しげな笑いが乗った。
 勿論風魔の声にも同じものが乗っている。

「構って欲しい時には、構ってくれと云うものだ」

 吐息も掛かかろうかと云う程の距離で囁かれた言葉、返答は何処か恍惚とした含み笑い。

「……はんぞう」
「なんだ?」
「我を可愛がれ」

 不意に室を照らす灯明が掻き消えた。
 障子を照らす月明かりが、大きな影と小さな影が一つに重なる姿を映し出し、

「承知、」

 笑い声と共にその影も闇に紛れて、
 
 ――あとは、沈黙。

-----
⇒end

花見はどうした花見は!?
春はサカリのつく時期だからって感じでw
甘えん坊な風魔は半蔵でなくても可愛いとか思う訳です。
たまには素直に優しい半蔵とか、素敵なんじゃないかとか、思った訳です。
今年の桜は奇跡的に長く咲いていたらしい。
私は何度も花見に行きました、うん。
タイトル・・も少し捻れよって突っ込みはご勘弁下さいm(__)m

 
 
PR
web拍手

 

カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新記事
ブログ内検索
アーカイブ
カウンター
忍者ブログ [PR]