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MADDENING NOISE Memorandum
戦国無双&OROCHI中心二次創作文垂れ流し人の雑記帳
2025/01
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甘いの書きたいと思ったんですけど、目論見は外れ、どこのシリーズにもはまらないものを、また書いてしまいましたww仕方ないので、memoに放り込んでおきまする。

普通の小太郎様ですが、半蔵さんは多分変態です(苦笑) 変態半蔵万歳\(^o^)/
好きな人をいじりたおしたい、筆者の煩悩は今だ衰えてはおりませんですた。

以下、お目汚しとは思いますが、よろしければどうぞm(__)m




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RealMistake
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一生に何度か、人と云うものはとてつもない失敗をするという。その人生に後々まで影響を与えるような大失敗…。
人外の、魔の、化け物の――そう云われ続け、人から疎外され続けてきた我とて、どうやら人である事には変わりなく、切られれば赤い血が流れるし、首を切り落とされれば死ぬ――そして人らしく、一生に一度の大失敗も…やらかした後にそうと気づく間抜け振りで――。

「好きだ」

戦もたけなわ、まとめて十数人の雑兵を屠っておったところで、突然背後から現れた気配。なんだと振り返る間もなく、囁かれた声の主を確認するのに、もう三人程の敵を蹴散らさねばならなかった。

「――半蔵?」

おのれの背後で、残った敵に当て身を喰らわせて意識を失わせておいてから、空々しい顔でこちらをちろりと見た琥珀の瞳。それは間違いなく、現在ただ今我が北条軍に小競り合いを仕掛けて来た徳川軍の、忍頭であるところの服部半蔵にほかならぬ。

こやつとは以前からちょくちょく戦場で会っては、戯れに刃を交わしてきた間柄ではあるし、同じ忍同志、ここだけの話だが、おのれの配下や主君の愚痴なども、ぼつぼつと酒を酌み交わしながら話した事もないとは云わぬ。まあ、職業柄、友と呼べる信頼をおける者とて身内には持てぬ忍頭同志のちょっとした内緒の友情をこっそり結んでおるのは、それこそ、誰に知られても良い話ではないのだが――。

だがしかし、今こやつのした事は、おのれの軍の雑兵を、殺してはおらぬとはいえ、えらく乱暴に殴って気絶させ、こやつにとっては敵に加担した事に他ならぬと思うのだが――。それに、なんぞ云うておらなんだか、先ほど――。

「何をしておるのだ、うぬは」

慌てて、おのれも殺生を止めて、ぼかぼかと目につく敵を殴り倒しながら、小さな声でいうと、彼奴はやはり涼しい顔で、

「貴様の姿が見えた故」

わけのわからぬ事をほざいて、やはりおのれの周りの雑兵をぼかぼかと――。
我の姿が見えたから? 戦いに来た、というわけでもなさそうなその行動の理由が分からず、ともあれ話す刻を稼がねばと、大急ぎであたりの敵を殴り倒した。しかし、なんと云うた、先ほどこれは。

「やらせろ」
「?」

再び背中越しにすれ違った瞬間に、低い半蔵の声が聞こえてきて、思わず敵を殴る手を止めてしまい、あろうことか反撃に転じた雑兵ごときにぼかすかと顔を殴られてしまった。生まれて初めての経験だ。

「ばかもの」

すかさず半蔵が間に割って入って、我の顔を殴った雑兵を「風魔の顔を殴るとは不届き者めっ」とぽかぽかと――。
あまりの事に我を忘れて、呆然とあたりを見回すと、もう敵もほとんどいなくなり、少し落ち着いて考えねば――。殴られた頬に手をあてて、ほぉ、と息を吐いた。
つかつかと、半蔵が此方に近寄ってきて、そのまま我の空いた手をとり、のしのしと歩きはじめる。頭の中にクエッションマークがくるくると回りながら、茫然とついていく。と、戦場から少し離れた林の中。これが結構人目につかぬ白昼の死角。え、半蔵、何するつもり? 妙に手足が震えて来て、頭の中に先ほど此れが云っておった言葉が蘇ってきた。
――好きだ、やらせろ――
これはそう云っておったのではなかったか。

「ちょ、ちょっと待て、半蔵」

半蔵の云った言葉の意味が分からず、困惑して声を上げた。まじまじと見れば、半蔵は自分の装備に手をかけて――なんで?防具をかちゃかちゃと外し始めたではないか。

「だめか?」

簡素な忍装束のみになった半蔵が、今度は我の鉄篭手に手をかける。胸の留め金を、うん、と外して、手を伸ばして肩の留め具を器用に外して…。

「いや、ちょっと待て、うぬの本意が掴めぬ」
「何度も言わせるのか」
「え」
「風魔が好きだ、やらせろ」
「ちょっ、」

抵抗する間もなく、鉄篭手、肩あてと外されて、鎖帷子越にやわやわと乳をまさぐられては、半蔵の言葉の意味を今度こそ明確に理解した。

「い、いやだっ」
「なに」

男に抱かれるなど冗談ではないと、我は半蔵を突き飛ばし、というか、この男にそのような趣味があったとは――いや、それよりなにより、何故こんな時にこんな風にと、我が女を口説くにももう少し気を使うのにと、確かに混乱した頭でわけのわからぬ事を思う。
拒絶を示した途端、半蔵ががっくりと肩を落として「そうか、」と小さく呟いた。
何かひどく悪い事をした気にさせるそのそぶりに、思わず「いや、うぬの事を嫌いというわけではないが」そう、いってしまった。
その時、顔を上げた半蔵のきらきらと輝く笑顔を我は一生忘れぬだろう。表面上はそうと見えずとも、一度取りつかれたら、引きはがすのに、それの命を奪わねばならぬ程しつこい情の強い人種というのが、この世におると知ったのも、それから少ししてからの事であった。
ともあれ半蔵は一見紳士で、その日は「わかった」と存外あっさり頷いて、最後に「貴様がその気になるまで待つ」そう笑って去っていった。

――その日から我は、ずっと付きまとわれている。

どこにおろうと、何をしていようと、振り返れば、半蔵。
飯を食いながら、ふと天井を見上げれば、半蔵。
遊郭で女を買おうと屋敷を出たら、半蔵。
忍働きで敵の城に忍び込み、まんまと書状を手に入れて城の屋根に移動したら、半蔵。
半蔵、半蔵、服部半蔵――。

にこにことそこだけ見える瞳を笑顔の形に歪ませながら、気を抜いておったら、耳元で――
「好きだ、やらせろ、そろそろどうだ、やりたい、やらせろ、いかがでしょうか」
よく、気がくるわぬものだと、自分でも思う。
いや、それより、うぬは徳川の仕事はどうしておるのだ、気付かぬだけで、まじで四六時中我を見ているのか、風呂の時も覗いておるのか、我の私生活は一体どこにいったのだ――。
こうなったらいっその事、やらせてやった方がましかとも思いつつ、そんな事をしたらその先がどうなるのか、恐ろしくて考えたくもない。
それよりなにより一番不思議なのは、そんな状態でも、半蔵の事をあまり嫌いだと思えぬおのれの心。我は、我らはこれから先一体どうなってしまうのだ――と、考えれば考えるほど恐ろしく――。

「我は、どうすれば良いのだ」

そう呟いて、夜具の中から天井を見つめれば、天板のふしの穴から覗く半蔵の琥珀の瞳がにっこりと微笑んで

「そろそろ、やらせろ」

そう、応えた。

一生に何度か、人と云うものはとてつもない失敗をするという。その人生に後々まで影響を与えるような大失敗…。
我の失敗は、どうも、我もこれを好いているような、付き纏われるのが、鬱陶しいが嫌いではないという、御し難い気持を持ってしまったことらしい。

おのれの失敗をわかっていても修正できぬ。苛々とした心持で――半蔵ではないが、我も一言呟きたい気になってきて、暗い天井を見つめながら、

「滅!」

冷たい声を発しておいて、もう何も考えないようにして目を閉じた。

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⇒end
※半蔵ストーカ説を筆者は推進しておりますwまんざらでもない風魔さんw「やらせろ」というセリフ筆者は大変好きでございます(苦笑)


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