MADDENING NOISE Memorandum
戦国無双&OROCHI中心二次創作文垂れ流し人の雑記帳
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絶対、今までまったく同じタイトルのSSあったよねww絶対だよねwww
なんかここに書くSSは、ありがちシリーズとでも名前つけようかしら、わはは~
開くな危険シリーズと、ありがちシリーズ、、、しみじみと思ったんですが――
私ってシリーズが好きなのか?∑(゜o゜)
SSSカテゴリーに入れている「開くな危険シリーズ」も、移動させねばなりませんなぁ(急に思いついたw)
と、ともあれ、以下、闇払う...の閑話的SSS なんやよくわかんない(半コタ)です。
シリーズ読んでる方でないと、ちょっとわかりにくいかもしれませんので、ご注意をm(__)m
ちょっと、現在甘々に飢えているみたいな、わ、た、しどぉえしぃたぁ~
なんかここに書くSSは、ありがちシリーズとでも名前つけようかしら、わはは~
開くな危険シリーズと、ありがちシリーズ、、、しみじみと思ったんですが――
私ってシリーズが好きなのか?∑(゜o゜)
SSSカテゴリーに入れている「開くな危険シリーズ」も、移動させねばなりませんなぁ(急に思いついたw)
と、ともあれ、以下、闇払う...の閑話的SSS なんやよくわかんない(半コタ)です。
シリーズ読んでる方でないと、ちょっとわかりにくいかもしれませんので、ご注意をm(__)m
ちょっと、現在甘々に飢えているみたいな、わ、た、しどぉえしぃたぁ~
『You are my dog.』
浜松城、天守大屋根の上、冬の最中の小春日和。
つい先日、豊臣秀吉が首を上げ、徳川の支配を更に強固にした風魔小太郎は、小田原に帰る、と、数日、天守を留守にしていた。
それに乗じて――というわけでもないが、服部半蔵は、久方振りにこの天守大屋根の上で身体を伸ばしていた。
――風魔が現れるまでは、ここは、おれの場所であったのだ――
天守閣といえば、戦のない時は物置も同然で、滅多に人の入る事もない。
一番高い建物なので、屋根の上を見られる心配もない。
半蔵は、任の合間や空いた日は、よくここで昼寝をしたり読み物をしたりして、羽根を伸ばしていた。
だが、風魔が現れてからは、当然そのような事出来るはずもなく――。
――とはいえ、あれが小田原に帰った時は、よくこうしていたが――
先の戦いで、風魔とやりあった傷がまだ顔にはっきりと残り、唇を歪めるのも少々痛そうにしつつも、ぽかぽかと良い天気に暖められた瓦の上で、半蔵は、眠気の中に居た。
ころり、身体を横に向けて考える。
――あれより、風魔の顔を見ておらぬ――
ころり、
――小田原に帰って何を画策しておるやら――
ころり、
――思惑どおりに動いてくれればよいが――
とろり、
――まだ、顔も体も痛む――
とろ、
――鬼のように、つよい、な、あれは――
と、ろ、、、
――鬼、だ…魔もの…――
と、、、
――だが、か…なら…こ…ろ…――
思案しながら、いつの間にか、眠りの淵に沈んだ半蔵であった。
ここのところの思案やら鍛練やら、怪我の治療やら、また、新たな策の為に気の抜けぬ日々が続いている、その疲れが出たのかも知れぬ。
落ち付かぬ屋敷を離れて、自らが敵と評する者の牙城の屋根で眠る。
普段の半蔵であれば、考えられぬ事であった。
――と、眠りこむ半蔵の頭のあたりに、もやり、黒い闇が生まれ、それは次第に人らしきかたちをとり、青白い紅毛の魔人の姿となった。
小田原での評定を終え、次なる手を画策し、約定を記した書簡を胸に浜松に帰った風魔小太郎であった。
じっと、足元に転がる半蔵の顔を見下ろして、手にしていた睡蓮の香を懐にしまう。
天守にこれの気配を感じ、おのれの気配を消したまま風上より、強力な眠りの香を蒔いていたのであった。
まんまと、その罠にはまり眠り込んでしまった半蔵に、怒りを込めた視線を落しながら、しかし風魔は小さく息をついて空を見上げた。
何を考えておるのか、小さく首を振ると、無防備に横たわる半蔵の頭の傍に腰を下ろす。
爪の先に闇色の口布をひっかけて下ろすと、痣と傷に色を変えた顔があらわになり、同じ爪でその痕を、おのれがつけた傷をそっとなぞる。
引き結ばれていた、薄い唇が微かに息を吸い込み、
≪犬、め≫
と、形を作った。
次いで指の腹で、半蔵の唇、まだ腫れ上がっているそれに触れる。
≪犬の分際で≫
再び唇が動き、震え、怒りに満ちた瞳が、一瞬ふっと和らいだ。
≪もうすぐ、だ≫
風魔は胸の書簡の存在を強く意識する。
≪まもなく、うぬの飼い主は変わる≫
震えた唇が、笑みの形に引き結ばれる。
≪忠実な犬となれ、半蔵≫
風魔はゆっくりと立ち上がった。
――その時こそ、存分に可愛がってやろう、犬よ――
再び視線を空に向けて、碧眼は陽の光を受けて、その青味を増す。
そのままそこを立ち去らんと、最後に下方を一瞥すれば――そこには先と同じ無防備な半蔵の寝姿――だが、閉じられた瞼の向こうから、あの琥珀がじっと此方を見つめている気がして、風魔は再び膝を折ると、そのまま乱暴に眠る男を、おのれの胸に抱きかかえた。
「我の、犬だ――うぬは、我の――」
思わず漏れた言葉に、
「おれは、貴様の犬ではない」
開かぬ唇から、そう言葉が漏れた気がして、風魔はふっと息を吐いて笑う。
「犬でなければなんだと云うのだ」
侮蔑を込めて漏らした言葉には返答はなく、おのれで考えてみても、答えは見つからぬ。
ただ、己が胸に収めた小柄の、小さく頼りない身体を、縋るように抱きとめて、風魔はまた、小さく息を吐くのであった。
⇒end
浜松城、天守大屋根の上、冬の最中の小春日和。
つい先日、豊臣秀吉が首を上げ、徳川の支配を更に強固にした風魔小太郎は、小田原に帰る、と、数日、天守を留守にしていた。
それに乗じて――というわけでもないが、服部半蔵は、久方振りにこの天守大屋根の上で身体を伸ばしていた。
――風魔が現れるまでは、ここは、おれの場所であったのだ――
天守閣といえば、戦のない時は物置も同然で、滅多に人の入る事もない。
一番高い建物なので、屋根の上を見られる心配もない。
半蔵は、任の合間や空いた日は、よくここで昼寝をしたり読み物をしたりして、羽根を伸ばしていた。
だが、風魔が現れてからは、当然そのような事出来るはずもなく――。
――とはいえ、あれが小田原に帰った時は、よくこうしていたが――
先の戦いで、風魔とやりあった傷がまだ顔にはっきりと残り、唇を歪めるのも少々痛そうにしつつも、ぽかぽかと良い天気に暖められた瓦の上で、半蔵は、眠気の中に居た。
ころり、身体を横に向けて考える。
――あれより、風魔の顔を見ておらぬ――
ころり、
――小田原に帰って何を画策しておるやら――
ころり、
――思惑どおりに動いてくれればよいが――
とろり、
――まだ、顔も体も痛む――
とろ、
――鬼のように、つよい、な、あれは――
と、ろ、、、
――鬼、だ…魔もの…――
と、、、
――だが、か…なら…こ…ろ…――
思案しながら、いつの間にか、眠りの淵に沈んだ半蔵であった。
ここのところの思案やら鍛練やら、怪我の治療やら、また、新たな策の為に気の抜けぬ日々が続いている、その疲れが出たのかも知れぬ。
落ち付かぬ屋敷を離れて、自らが敵と評する者の牙城の屋根で眠る。
普段の半蔵であれば、考えられぬ事であった。
――と、眠りこむ半蔵の頭のあたりに、もやり、黒い闇が生まれ、それは次第に人らしきかたちをとり、青白い紅毛の魔人の姿となった。
小田原での評定を終え、次なる手を画策し、約定を記した書簡を胸に浜松に帰った風魔小太郎であった。
じっと、足元に転がる半蔵の顔を見下ろして、手にしていた睡蓮の香を懐にしまう。
天守にこれの気配を感じ、おのれの気配を消したまま風上より、強力な眠りの香を蒔いていたのであった。
まんまと、その罠にはまり眠り込んでしまった半蔵に、怒りを込めた視線を落しながら、しかし風魔は小さく息をついて空を見上げた。
何を考えておるのか、小さく首を振ると、無防備に横たわる半蔵の頭の傍に腰を下ろす。
爪の先に闇色の口布をひっかけて下ろすと、痣と傷に色を変えた顔があらわになり、同じ爪でその痕を、おのれがつけた傷をそっとなぞる。
引き結ばれていた、薄い唇が微かに息を吸い込み、
≪犬、め≫
と、形を作った。
次いで指の腹で、半蔵の唇、まだ腫れ上がっているそれに触れる。
≪犬の分際で≫
再び唇が動き、震え、怒りに満ちた瞳が、一瞬ふっと和らいだ。
≪もうすぐ、だ≫
風魔は胸の書簡の存在を強く意識する。
≪まもなく、うぬの飼い主は変わる≫
震えた唇が、笑みの形に引き結ばれる。
≪忠実な犬となれ、半蔵≫
風魔はゆっくりと立ち上がった。
――その時こそ、存分に可愛がってやろう、犬よ――
再び視線を空に向けて、碧眼は陽の光を受けて、その青味を増す。
そのままそこを立ち去らんと、最後に下方を一瞥すれば――そこには先と同じ無防備な半蔵の寝姿――だが、閉じられた瞼の向こうから、あの琥珀がじっと此方を見つめている気がして、風魔は再び膝を折ると、そのまま乱暴に眠る男を、おのれの胸に抱きかかえた。
「我の、犬だ――うぬは、我の――」
思わず漏れた言葉に、
「おれは、貴様の犬ではない」
開かぬ唇から、そう言葉が漏れた気がして、風魔はふっと息を吐いて笑う。
「犬でなければなんだと云うのだ」
侮蔑を込めて漏らした言葉には返答はなく、おのれで考えてみても、答えは見つからぬ。
ただ、己が胸に収めた小柄の、小さく頼りない身体を、縋るように抱きとめて、風魔はまた、小さく息を吐くのであった。
⇒end
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