MADDENING NOISE Memorandum
戦国無双&OROCHI中心二次創作文垂れ流し人の雑記帳
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えええええ???
半コタがないので、くやしくて、コタ半書きましたorz
超短編、そして、意味不明。
駄ぶーん、暇つぶしにもなりませんし、たぶんどこかで色々な人がいっぱい書いたテーマだと思われますw
管理人の才の無さを笑ってやってくださいませw
以下リンクよりどーぞw
半コタがないので、くやしくて、コタ半書きましたorz
超短編、そして、意味不明。
駄ぶーん、暇つぶしにもなりませんし、たぶんどこかで色々な人がいっぱい書いたテーマだと思われますw
管理人の才の無さを笑ってやってくださいませw
以下リンクよりどーぞw
『甘い、毒』
「共に、花を愛でよう」
突然の風魔の言葉に、ふらり、と秋の山に連れ行かれた。
山と山にはさまれた小さな農村に、その花は咲いていた。
彼岸花、曼珠沙華、死人花、地獄花、狐花、と呼ばれる、それ。
紅い六枚の花弁が放射状つき、めしべだかおしべだかしらぬ毛のようなものが中心から上に上に、数本伸びているものが、ひと茎に線香花火のようにいくつかついた、それ。
「縁起の悪い花だ」
可愛げもなく、と、己でも思いつつ、そう云って嗤うと、風魔は不思議そうに、何故だと問うてきた。
名を聞いただけでも、縁起が悪そうではないか――と何とはなしに心苦しく応える。
風魔は、そうか、と、手を伸ばし、ぷつり、とその茎を折った。
何をする気だと見ておれば、おもむろにそれを口にくわえようとする。
慌てて、その手を払った。
「毒だ」
「そうか」
「知らぬのか」
「うむ――甘いのかと思った」
そう云って風魔は嗤う。
呑気なものだ――と、此方も可笑しくなって、つい嗤った。
「半蔵――この花は、我に似ておるか」
「紅い所が、似ておるな」
「そうか――」
「毒があるところも、似ておる」
「――そうか」
まったく、何を考えているのだ、この男は――。
が、ふと思い立って聞いてみた。
「誰ぞになんぞ云われたか」
「うむ」
「なんと云われた」
「子供の頃、我はこれと同じじゃと云われた」
「彼岸花と」
「うむ。その頃は髪の事を云われておるのだと思うていたが」
そうか、毒もあるのか――と、風魔は、口の端を吊り上げて嗤った。
その笑顔が、少し寂しげに見えて、おそらくそれを云うたは、風魔にとって大事な者であったのではないのか――と思えた。
思えたが、聞いてはならぬ気がして――
「風魔――」
「なんだ」
「それを云うた奴を殺してやろう」
はて、己でも何を云いだすやらと可笑しくなったが、どうやら風魔も同じであったらしく、ひとしきり嗤った後、
「うぬとて、云うたではないか」
「では、おれを殺そう」
別に意地になったわけではない。
ただ、なんとはなしに、これを悲しませる者は、許せぬと、そう思ったまでで――。
「可笑しな事を考えるな」
青白い手が、すいと伸びて来て、己の頬を撫でる。
そのまま花の中に押し倒されて、唇を重ねた。
「やはり、愛でるは、花より半蔵が良い、」
そう嗤う風魔に
「では、別にこんな所まで出てくる必要などなかったではないか」
「そうだな」
くすくすと嗤う風魔の顔を見上げる。
己を取り囲む紅い花弁と、青い空と、青白い風魔の顔と、紅い風魔の髪。
「世はすべて、紅と蒼で、できておるのか」
嗚呼、とても綺麗だと、そう思った。
「我の世は――」
云い掛けて、風魔は己にそっと覆いかぶさり、深い口づけをくれた。
口づける寸前に、たった一言――うぬだけで良い――と、そう囁いたので、その口付けは、大層甘いものとなった。
⇒end
「共に、花を愛でよう」
突然の風魔の言葉に、ふらり、と秋の山に連れ行かれた。
山と山にはさまれた小さな農村に、その花は咲いていた。
彼岸花、曼珠沙華、死人花、地獄花、狐花、と呼ばれる、それ。
紅い六枚の花弁が放射状つき、めしべだかおしべだかしらぬ毛のようなものが中心から上に上に、数本伸びているものが、ひと茎に線香花火のようにいくつかついた、それ。
「縁起の悪い花だ」
可愛げもなく、と、己でも思いつつ、そう云って嗤うと、風魔は不思議そうに、何故だと問うてきた。
名を聞いただけでも、縁起が悪そうではないか――と何とはなしに心苦しく応える。
風魔は、そうか、と、手を伸ばし、ぷつり、とその茎を折った。
何をする気だと見ておれば、おもむろにそれを口にくわえようとする。
慌てて、その手を払った。
「毒だ」
「そうか」
「知らぬのか」
「うむ――甘いのかと思った」
そう云って風魔は嗤う。
呑気なものだ――と、此方も可笑しくなって、つい嗤った。
「半蔵――この花は、我に似ておるか」
「紅い所が、似ておるな」
「そうか――」
「毒があるところも、似ておる」
「――そうか」
まったく、何を考えているのだ、この男は――。
が、ふと思い立って聞いてみた。
「誰ぞになんぞ云われたか」
「うむ」
「なんと云われた」
「子供の頃、我はこれと同じじゃと云われた」
「彼岸花と」
「うむ。その頃は髪の事を云われておるのだと思うていたが」
そうか、毒もあるのか――と、風魔は、口の端を吊り上げて嗤った。
その笑顔が、少し寂しげに見えて、おそらくそれを云うたは、風魔にとって大事な者であったのではないのか――と思えた。
思えたが、聞いてはならぬ気がして――
「風魔――」
「なんだ」
「それを云うた奴を殺してやろう」
はて、己でも何を云いだすやらと可笑しくなったが、どうやら風魔も同じであったらしく、ひとしきり嗤った後、
「うぬとて、云うたではないか」
「では、おれを殺そう」
別に意地になったわけではない。
ただ、なんとはなしに、これを悲しませる者は、許せぬと、そう思ったまでで――。
「可笑しな事を考えるな」
青白い手が、すいと伸びて来て、己の頬を撫でる。
そのまま花の中に押し倒されて、唇を重ねた。
「やはり、愛でるは、花より半蔵が良い、」
そう嗤う風魔に
「では、別にこんな所まで出てくる必要などなかったではないか」
「そうだな」
くすくすと嗤う風魔の顔を見上げる。
己を取り囲む紅い花弁と、青い空と、青白い風魔の顔と、紅い風魔の髪。
「世はすべて、紅と蒼で、できておるのか」
嗚呼、とても綺麗だと、そう思った。
「我の世は――」
云い掛けて、風魔は己にそっと覆いかぶさり、深い口づけをくれた。
口づける寸前に、たった一言――うぬだけで良い――と、そう囁いたので、その口付けは、大層甘いものとなった。
⇒end
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