MADDENING NOISE Memorandum
戦国無双&OROCHI中心二次創作文垂れ流し人の雑記帳
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ドスランプだけど、何か書きたいんですよねぇ。
と言う事で、以下 コタねねらしきものw
それと云う名の愛おしき存在
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「それ」は、とても暖かく懐かしく…… 耳をくすぐり胸の奥に響き、身体の芯に、すとん、と落ちる。
「それ」は、柔らかく伸びやかで、冷えた己の肌を優しく包んでくれる。
「それ」は……
「はい、これお食べ」
「なんだ、これは」
「あたしの特製のおむすびだよ?」
「いらぬ」
「だぁめ、ちゃんと食べなさい」
「腹は減っておらぬ」
「うそうそ、青白い顔しちゃってさ、どうせ食べてないんでしょう? ねえねえ、あれから少しは友達出来た? 半蔵とは仲良くやってる? またわざと怒らせるような事言って、半蔵を困らせてなあい? なんだったら、あたしが半蔵にお願いしに行ってあげようか? 小太郎は意地悪な事ばかり言うけど、本当は心の優しい良い子なんです、だから仲良くしてあげて下さいって、あたしから言ったら友達になって貰えないかなぁ?」
「やかましい!」
「あ、小太郎!?」
「それ」は、とても不愉快で、うるさい上に本当に迷惑で、いつであっても的外れ、訳のわからぬ理屈で此方を勝手に己の子にでもしたような馴れ馴れしさで纏わりついて、相手の迷惑など一向に顧みず、ともかく不快で腹立たしく……
「おむすび食べて頂戴ね! また遊びに来てね! 意地張らずに半蔵と仲良くやるんだよ! 本当にまた来てね! あたしはいつでも待ってるからね! 今日は来てくれてありがとうね、気をつけて、小太郎」
だが
「それ」は、どうやら我をいかなる時も待っていてくれる。
で、あるゆえに我もまた……
「こたろう! またねぇ!」
微かに届いた声に、渋々と振り返ると、黄金色の装束に身を纏ったあの女が力いっぱい手を振っておるので、手に握らされた握り飯をやむを得ず口に放り込み、我も仕方なくその手を振ってやると、
「それ」は、跳び上がって喜ぶのだ。
「嗚呼、鬱陶しいことこの上ない」
そう、我は「あれ」を、とてもとても忌々しく、憎々しく、苦々しく思うておるのだ。
……本当だ。
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⇒end
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